Oppy V2

公開中のAIブリッジ・アシスタント*「Oppy」ですが、V2をリリースしました。間違いなく一番のOppyユーザーである開発者自身が日々使いながら欲しいと感じた機能を追加した現時点での集大成となっています。現在Microsoft Storeで無料公開中ですが、2025年から有料化の予定ですので興味がある方は是非お早めにお試し下さい。

*これはOppyの機能をOppy自身に説明して、いいサブタイトルはないかという質問をしたところ出てきた名称で、完全な造語です。

まず、Oppy V1から大きく変わった機能は以下の通りです。

1.ドキュメントファイルの共有推論: テキストファイル、PDF、プログラムソースファイル、WebページのURLなどを添付し、複数のAIに参照させて推論させることができます。ドキュメントの内容を多角的に分析可能です。

2.Web検索機能: AIがリアルタイムでWeb検索を行い、最新の情報を参照しながら推論できる機能を追加しました(ツール呼び出し機能を持つモデル限定)。

3.画像ファイルの共有推論: 対話に画像ファイルを添付し、複数のAIに参照させて推論できるようになりました。異なるAIの視点を比較しながらの活用が可能です。

4.画像生成機能の追加: 画像生成機能を持たないAIにも、生成ツールを通じて画像を生成させることができるようになりました(ツール呼び出し機能を持つモデル限定)。

5.音声認識と推論: PCのオーディオミキサーからの音声をテキストに変換し、AIに参照させて推論することが可能になりました。音声データの活用範囲がさらに広がります。

6.ファイル管理機能: 各AIサービスごとに事前にファイルをアップロードし、またアップロード済みのファイルを簡単に削除できるようになりました。よりスムーズなファイル管理が可能です。

Microsoft Storeのリリースノートから抜粋しても正直あまり伝わらないと思いますので(笑)、開発者自身の経験を踏まえそれぞれの機能の使い方をかいつまんで説明します。

1.友人から、厚労省のモデル就業規則のPDFファイルを参考に自社の就業規則を作成したいがAIに手伝わせられないか、という依頼がありました。そこでOppyにそのPDFファイルを読ませ必要な項目の洗い出しをさせ、Oppyに自社の休暇や昇給他の条件を伝えてモデル就業規則の文章から自社に合わせた文章に変更してもらい、その文章をたたき台にして複数のAIを切り替えながら文章の最適化を行う、等の作業を行いました。

2.Web検索については、「検索して」や「最新の情報を教えて」というような質問をするとWeb検索しその結果を返答してくれますし、一連の対話の中でAIがWeb検索が必要と判断すれば自動的にWeb検索し、結果を基に推論を行い回答します。

3.自然言語処理のロジック作成の試行錯誤中に、それまでに作成した2つのロジックを組み合わせて結果を見ることがあり、分かりやすくするためにその結果をグラフ表示していたのですが、Windowsのスクリーンキャプチャ機能でグラフをキャプチャしOppyに即添付*し、想定通りの結果になっているかどうか確認してもらいました。

*クリップボードに画像をコピーすると自動的にOppyに添付されるようになっています。

4.レポートの挿絵を作る時に、まずWeb検索で良さそうな画像を見つけてURL*をOppyに添付し、「これに似たイラストを描いて」と依頼する、という方法を使っています。

*URLがWebページかファイルかは自動的に判断し、Webページやドキュメントファイルならドキュメントとして添付、画像なら画像ファイルとして添付されます。

5.PCのサウンドミキサーからの音声を継続的に取得して文字起こしすることができるため、Google MeetやSlackのハドルでオンラインミーティングする場合にOppyを起動して音声入力ONにしておくと、音声から文字起こしを行いOppyの質問入力ボックスに自動的に入力されていきます。そのテキストを使ってそのままOppyに質問することもできます。

6.Oppyを使っている時に添付したファイルは、例えばOpenAIに添付ファイルに対する問い合わせを行った場合はOpenAIのサーバにアップロードされています。ファイル管理機能を使って、このようにAIごとにアップロードされたファイルを削除したり、事前に対象のAIにファイルをアップロードしておいて、対話時の応答時間を短縮することも可能です。

また、新機能以外にもOppy V2ではアプリ内部に組み込みサーバとして各種機能を持たせてあるため、プライバシー保護セキュリティの観点から他社サーバにはアップロードできないようなドキュメントであっても、添付して複数のAIに参照・推論させることができます。

是非Oppy V2を試して頂いて、忌憚ない意見を頂けるとありがたいです。

個別のカスタマイズのご相談も承っておりますのでお気軽にご相談下さい。